一番もとの原因は自動車である。次に運転者、そして道路や運転技術や方法に関することになる。文明の利器にはそれなりのリスクが潜んでいるということをつい忘れがちである。このところを考えないと事故発生後にいくら原因がわかって説明を受けたところで被害者は納得できるものではない。
自動車なんかに乗って好き勝手に行きたい所へ行くことが、そもそもの事故の原因であることに気づくころには、私たちは物質を離れて精神だけで活動している。(レイブラッドベリーのSF小説火星年代記のように)
交通事故の原因はつねに自動車そのものであり、それを利用するものはそのリスクをつねに念頭におき、相当な覚悟で乗るべきである。今日とも知れず明日とも知れず、われや先人や先とも知れず、殺人者になることを覚悟しておかねばならない。
どんな理由や原因をならべられても、交通事故死の被害者にとっては、死のみが事実であり、その事実は変わらないのである。
バスやタクシーの運転手となると乗客の命も預かることになるので、その重責たるや想像を絶する。不登校の児童生徒の父親がバスやタクシーの運転手であることが何度かあった。小さいときから母親に、「お父さんは人の命を預かる仕事だから。」と言われて、団欒のときも休日のときもつねに良い子でいた子供たちである。
バス会社や旅行社や道路の不備などをマスメディアは大々的に取り上げているが、現代人の慢性的睡眠不足や食生活などの生活習慣が経済優先の文明の利器とどのようなかかわりをもっているかも取り上げていただき、警鐘をならしたいものである。
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